INTERVIEW
わたしたちが才能を送り出す事務所の代表インタビューをご紹介します。
《AZUKARI提携会社》株式会社プロモデルスタジオ
代表取締役 小林 力 氏
2018年からAUKARI agentの前身である「AZUKARI」立ち上げ、株式会社プロモデルスタジオと協業させていただくことで、現在のAZUKARI agentへ拡大を遂げたわたしたち。今回は株式会社プロモデルスタジオ(以下、PMS略)の代表 小林力さんと、立ち上げ当初の初心を改めて振り返り、AZUKARI agentの未来を対談させていただきました。
業界20年以上のスタッフたちが、
AZUKARI agentのコンサルタントとして活躍しています。
松澤(BWC):小林社長、改めましてお時間をありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします。
小林:こちらこそです。改めてお話させていただく機会を嬉しく思います。御社から協業のお話をいただいて早くも3年が経ちました。当初御社が考えていたAZUKARIの未来に順調に近づいていますか?
松澤(BWC):当時のわたしたちは自社で開発をしたサービス「AZUKARI」で人材を集めることができはじめていて、そのサービスをどう活用していくべきか、集まった“未来の人材”をどう世に送り出していくべきかの岐路にいました。御社と協業させていただくことでわたしたちが行き詰まっていた「人材の輩出」が解決し、おかげさまでサービスとしても軌道に乗り始めてきています。
小林:それは何よりです。長年この業界で「人材の輩出」を担わせていただいていますが、やはり“芸能界を目指す”ということは本人にとっても、そのご家族にとっても不安なことであることは間違いないと思います。わたしたちが間に入らせていただくことで、その不安を少しでも取り除き、業界全体の信頼度を上げられることは光栄に思いますね。
松澤(BWC):そうなんです。やっぱりわたしが面談をさせていただいていても、業界に対して良いイメージを持っている子が少なくないことも事実です。メディアで描かれる業界、はどうしても誇張したものになってしまうと思うので。もちろん全部がフェイクではないにしても、実際にどんな事務所が世の中にあって、実態がどうなのかを客観的に知れる場は少ないように思います。
小林:芸能業界に足を踏み込もうとすると、結局どこかの事務所が主催しているオーディションや事務所が主催するイベントの門を叩くことが通例です。その点このAZUKARI
agentはわたしたちが第三者目線から事務所の内情や芸能業界を話すことができ、納得した上で事務所を決められるということが、たしかに志願者やご家族にとって安心いただける点ですね。
わたしたちプロモデルスタジオは、全国のモデル事務所や芸能事務所に向けてレッスンや制作のサービスを提供していることから、各事務所がどんなカラーでどんな人材を好むのか、その傾向をなんとなくでも知ることができています。弊社で働くスタッフは長いと20年近くになりますし、モデル業界・芸能業界の歩みを一緒に見てきた人間たちです。そんなスタッフがこのAZUKARI
agentに関わって、業界の未来を創る一端を担えることもまた、嬉しい限りです。
自分にとって“良い事務所”とは?
多種多様な今の時代だからこその「選択の不自由さ」。
松澤(BWC):わたしもこの業界でお仕事をする前はこんなに多くの事務所があるということすら知りませんでした。そして事務所と一口に言っても、それがタレント事務所なのか、モデル事務所なのか、インフルエンサー事務所なのか…色々なカテゴリがありますよね。ネットやSNSの普及に伴い、芸能業界の仕事や世の中のニーズも変わりつつある。そんな中で事務所の数やカテゴリが増えていくことは必然だなぁと日々感じているのですが、小林さんは今の芸能業界の動きをどのように感じていらっしゃいますか?
小林:弊社がキャスティング事業を推進する中でも、事務所自体が年々縦にも横にも増える傾向にあるように感じますし、わたしたちも業界に置いていかれないよう日々勉強させてもらっています。
ひと昔前までは聞いたことのないようなYouTuber事務所やTikToker事務所など、総数は把握できていませんが、本当にさまざまな業態の事務所が増えました。ネットやSNSの普及は芸能業界・広告業界全体の底上げになっていることは間違いのないことだと思いますし、多種多様の時代にさまざまな事務所や業態が誕生することは良い傾向だと思います。
ただたしかに、芸能業界を目指したい若者たちにしてみると、その選択肢が多いことは選べない不自由さもあるかもしれないです。日本の社会の在り方として、とりあえず大きい会社に入って目指せ終身雇用!ではなくなった今の時代、芸能業界も同じ動きを見せています。大きい事務所を目指すのが王道だった昔に比べ、今は事務所の大きさに関係なく仕事ができる。だからこそ、どこの事務所が“良い事務所”を選ぶことはより難しくなっていますね。
松澤(BWC):小林さんの仰る通り、志願者から一番多い悩みがその「どこの事務所が良いのかわからない」ということです。AZUKARI agentにたどり着いてくれる多くは、当然自分で色々探して応募もしています。志願者の中には既に所属しているような人もいますが、実際に入ってなんか違って、を繰り返し、結局どこが良いのかわからなくて迷走してしまっている子も少なくありません。
事務所の大小よりも、大切なのは目的の擦り合わせ。
「良さ」を客観視して最適な事務所をつなぎます。
小林:事務所の表面(WEBなど)で見えている仕事は第一線で活躍しているタレントやモデルの仕事ばかりなので、現実を知ってなんか違うとなってしまう子も少なくないですね。ただそれは誰もが通る道でもあります。もちろん既に売れて名が知れているようなタレントは別格ですが、所属したてはやはり下積みがあることも事実。そこを乗り越えてどうやって他の人と「差」をつけるか、自分の良さをどうやって伸ばしていくか、その努力は必ず必要です。事務所の仕事は、この「本人の良さを発見し伸ばす」ことであり、それが見合った仕事を獲得することにつながります。だからこそ「自分の良さ」は早いうちに知っておく必要があります。わたしたちAZUKARI
agentの良いところは「本人の良さ」を客観視して、その良さを伸ばしてくれそうな事務所を紹介する、この点で志願者と事務所双方に貢献度が高いと思っています。
輩出先として既にいくつか事務所を紹介させてもらっていますが、志願者の反応はいかがですか?
松澤(BWC):本人たちが名前を聞いたことのない事務所もあるため、そういう場合はやっぱり最初の反応は薄いです(笑)。ただ小林さんがおっしゃる通り、大きな事務所に入ることがゴールではないので。モデルとして、タレントとして仕事をすることが目的だよね?という話を一緒に進めていく中で、本人たちもやっと自分たちの居るべき場所を理解していくような流れだと思います。
小林:大きな事務所はもちろんそれだけのメリットがあります。もちろんそこを目指すことは良いことですが、モデルやタレントとして活躍できる年齢は多くの場合限られていたりしますし(もちろん例外はいっぱいありますが!)、「自分の良さ」がどこで一番輝くのか、そのアドバイスは参考にして損はないと思います。一人の志願者に対して、どこの事務所が最適なのか、業界が長いスタッフ全員で会議もしますし、結構そこは自信があります。
「才能」は誰しも持っているもの。
大切なのは時代やマーケットから必要とされる「良さ」。
松澤(BWC):小林さんやプロモデルスタジオの皆さんは、その子の「才能」を何か見極めているポイントがあったりしますか?
小林:僕、あえてここまで「才能」と言わなかったんですよね。「才能」は誰にでもあって広告業界とかエンタメ業界に限ったことではないと思うんです。その子の「良さ」を世の中やマーケットが「才能」に変えているような気がしていて。その時代のそのタイミングで、その「良さ」が必要とされているかどうか、結果「才能」として評価されたかどうか、だけだと思うんです。でも、だからこそ自分の良さを認めてくれたり形に変えてくれるような人や居場所は絶対に大事にしないといけないと思います。ただの一人にでも必要とされること、それがすべての始まりだから。「才能」とされるものは、時代やマーケットの変化によって変わってしまうものだけれど、絶対みんなにあるものです。そう言った意味で、AZUKARI agentはその子が本質に持つ「良さ」と「時代」がどうマッチしているかを総合的に見ていると思います。それが顔の綺麗さなのか、キャラクターなのか、それは人それぞれだと思います。
松澤(BWC):とてもよくわかります。だからこそこのAZUKARI agentのサイトのキャッチコピー「才能はあなたを探している」がわたしは大好きで(笑)。まさにこれ、ですよね。「良さ」を見つけ、今を生きる「才能」に変えていくのがわたしたちの役目であり、使命だと感じています。
小林:だからこそ、志願者と事務所、どちらにとっても中立な立場であることを大切にしたいと思っています。御社が願うように、弊社も同じ、本当に必要とされるサービスでありたいからこそ、志願者からお金をとりませんし、事務所に紹介する際にも厳選した人材を紹介します。スキルが若干足りなければ、弊社にて無償でレッスンを受けさせてから送り出す例もあります。
信頼信用が一番の商品。
多種多様なサポートができるサービスへと成長させていきます。
松澤(BWC):我々のAZUKARI agentの未来を小林さんはどのようにお考えですか?
小林:正直ビジネスとして成功する形なのかどうか、未だに不安なところでもありますが(笑)それは冗談として、これからの芸能業界はもっともっと多様化されていくはずですし、AZUKARI
agentはその流れを率先できる存在でいると思っています。
サポートの形もきっと多様化してくるはずです。AZUKARI agentに志願してくれる子たちにどういった最適なサポートができるか、AZUKARI
agentの未来はそこに真価が問われていると思っています。
サービスの成長は恐らく時間がかかると思います。なぜなら信用信頼が一番の商品だから。答えがすぐ見つかる気がする今の時代ですが、こんな時代だからこそ一人ひとりと向き合う姿勢を何より大切にし、一人でも多くの子の「良さ」を「才能」として世に送り出せるサービスとして成長することを祈っています。
松澤(BWC):本当にそうですね。わたしたちもこれからより一層、多種多様化の時代に向けてその時々で必要とされる最高のサービスを作っていきたいと改めて思いました。
本日は貴重なお時間をありがとうございました。
小林:改めてお話しでき有意義な時間となりました。またぜひ、時間が経ってから変化をお話しができると嬉しいです。ありがとうございました。
株式会社プロモデルスタジオ
代表取締役小林 力
1999年 株式会社インテック(現:ITホールディングス株式会社)入社。基幹システム構築・ネットワーク・アウトソーシング業務各種、クライアント営業職を経て業務推進チーム設計等に従事。2010年にモデルキャスティング・発掘・育成を行うプロモデルスタジオを設立。2020年に至る約10年間、大手老舗モデル事務所の役員として新人発掘、経営サポートを兼任。「ヒト」×「IT」の立体的・先進的なキャスティング事業をはじめ、ITを組み合わせたサービス展開を推進するなど業界をリードする。
株式会社BENCH WARMER CAPTAINS
エージェントアドバイザー松澤 令奈
国内外の大手デザイナーズブランドにて、マネージャー、プレス、VMD、海外営業など幅広く活動。フリーランスでプレス広報や商品スタイリストを行う他、芸能業界・キャスティング業界にてSNSをはじめとした広告運用、アドバイザリー活動を行う。2020年より株式会社BWCにて、これまでのさまざまな経験から芸能業界で活躍できる人材を多方面から見極めるエージェントアドバイザーとして従事する。